金箔だけじゃない! 箔押しで使える色とデザインの注意点
印刷物にちょっとした高級感をプラスできるのが、箔押しの魅力です。
従来は金箔あるいは銀箔が主流でしたが、近年はよりカラーバリエーションが豊富となっています。
ここでは、上記3つを中心に、箔押しで使える色やデザイン時の注意点について紹介します。
箔押しとは、専用の金属版で金や銀などの箔フィルムを熱圧着する印刷方法です。
本の表紙をはじめとした紙製品だけではなく、クリアファイルなどのプラスチック素材にも幅広く利用できます。
シンプルなデザインで作っても箔の独特なメタリック感、光沢が高級感を演出してくれるため、オプションとして高い人気があります。
最近は従来の金や銀以外にも箔フィルムの色の選択肢が増えており、デザインに合わせたカラーチョイスを楽しめる点も魅力です。
ここでは、4種類の箔フィルムそれぞれの特徴と、印刷で使用する場合の注意点を紹介します。
箔押しの代表的なカラーで、華やかさと高級感が演出できるのが金箔です。
ポピュラーなため、幅広いデザインに合わせやすい色でもあります。
「箔押しに挑戦してみたいが、どの色が良いか分からない」と迷っている方は、まずいろんなデザインと相性の良い金箔から試してみるのがおすすめです。
また、印刷会社によっては通常の金箔の他に、つや消し金箔を用意しているところもあります。
中には赤みがかった金箔を採用している場合もあるため、金箔の色味にこだわりたい方は事前に確認しておきましょう。
銀箔は、スタイリッシュでクールな印象のデザインと相性が良い色です。
エレガントな雰囲気にもよく合うので、クールさを重視した企業のブランディングなどにおすすめです。
銀箔にも金箔と同じく、つや消し銀箔など複数の種類があります。
主に光沢が異なるので、デザイン面で箔押し部分の光沢の強さにもこだわりがある場合は注意が必要です。
メタリック箔は、赤や青など複数の色が生産されています。
金属のような光沢に色をプラスすることで、より多くのデザインを楽しめるのが特徴です。
注意点として、取り扱いの有無や取り扱っているメタリック箔の種類は、印刷会社ごとに大きく異なる点があげられます。
ブラックは、印刷ではなかなか出せない光沢や質感が魅力的です。
レッドメタリックなどその他3色も鮮やかな色味で個性が強く、オリジナリティを重視する方におすすめです。
白箔はマットな質感で、濃い色のデザインの中で白い文字やロゴを際立たせたいときに最適です。
光沢は少なく、絵の具のような質感は重厚感を演出できます。
白箔を使用するうえでの注意点は、ベタ塗りしたデザインのうえに箔押しすると、下のデザインの色が透けてしまう場合があることです。
せっかく選んだきれいな白箔の色を邪魔してしまうため、デザイン作成時から注意しておきましょう。
箔押しをデザインに取り入れるときは、通常とは異なるデータ作成が必要です。
データに問題があると納品スケジュールに影響を及ぼすこともあるため、必ず印刷会社が指定する作成方法を守ってください。
ここでは、箔押しのデザインデータを作る際に注意すべき3つのポイントを紹介します。
箔押しできないデザインがあることを理解したうえで、デザインを作成する必要があります。
専用の金属版で箔フィルムを熱圧着する製法の都合上、以下のデザインデータを箔押しすることは不可能です。
原則として、透明化やグラデーションなどがない、K100%などの1色でデザインしたものを用意しましょう。
かさまーとではお客様がお使いのソフトに応じて、以下のデザイン方法をご案内しています。
ロゴマークなど画像を利用したいときも、モノクロ2階調画像(原寸1200dpiのもの)をレイアウトした後、【イメージ→モード→ダブルトーン(種類:1版)】で箔押しの色を指定してください。
また、トラブル防止のために、使用した画像データもあわせて入稿していただいています。
以前よりは金属版の精度が上がり、細かなデザインにも対応できるようになりましたが、あまりにも細かすぎるデザインは線にかすれや潰れがでてしまいます。
きれいな仕上がりにするためには、デザイン段階でかすれや潰れのリスクを軽減させておくと安心です。
かすれやすい・潰れやすい箔押しのデザインは、以下のとおりです。
細すぎる線は熱圧着するときに転写がうまくいかず、一部金属板にくっついたり、剥がれたりしてしまうことがあります。
きれいな線を再現するためには、最低でも1pt以上の太さが必要です。
また、文字同士の間隔や大きさ、画数も十分な距離や大きさを意識しましょう。
同じ文字でもフォントによっては線の太さや間隔が異なるため、潰れそうな文字の場合はサイズを大きくしたり、フォントを変えてみたりすると解決できる場合があります。
ちなみに、線の太さなどの最低値は印刷会社ごとに異なる場合もあるので、デザイン前に確認しておくことをおすすめします。
かさまーとの最低値は、上記箇条書きのポイント数を参考にしてください。
箔押しをデザインに取り入れると、シンプルなアイテムでも高級感を演出できるようになるのがメリットです。
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