初めてオリジナルグッズを制作する前に知りたい知識と注意点
初めてオリジナルグッズを制作するときは、依頼する会社選びでコストパフォーマンスのみを重要視しがちです。
費用感も重要ですが、失敗やトラブルを避けるためには他のポイントも注意しなくてはなりません。
ここでは上記3つのポイントを中心に、クオリティの高いオリジナルグッズを作るために知っておくべきことをご紹介します。
初めてオリジナルグッズを作るのであれば、実際に企画やデザインを進める前に知っておくべきことが3つあります。
仕上がりに影響したりトラブルが生じたりするリスクを軽減するためにも、これら3つのポイントが重要です。
この項目では、印刷方法・色合い・法律の観点でオリジナルグッズ制作時に注意すべきことを1つずつ解説していきます。
まず知っておかなくてはならないことは、作りたいオリジナルグッズの量やサイズ、商品によって最適な印刷方法があることです。
同じデザイン・商品でも、大量発注と小ロット発注では最適な印刷方法が異なります。
たとえばオリジナルグッズとしてポストカードを制作する場合、「オフセット印刷」と「オンデマンド印刷」の2つの方法から選ぶことができます。
オフセット印刷 | 専用の版を作成して印刷するため、大量発注になるほど単価が安くなる。高品質な仕上がり。 |
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オンデマンド印刷 | 版を作らない印刷方法のため、必要な量のみを安く印刷できる。オフセットほどの品質は期待できない。 |
オンデマンド印刷とオフセット印刷以外にも、オリジナルグッズを作る際に使われる印刷方法は多数あります。
この項目ではそれぞれの印刷方法について、特徴やどのような商品に使用されているのかをご紹介します。
制作するオリジナルグッズにはどの印刷方法が適しているのか、商品作りの参考にしてみてください。
シルクスクリーン印刷は、専用の版を作成して印刷したい部分に被せ、インクを直接刷り込む方法です。
版は1色ずつするため、版を複数組み合わせることで多色刷り・重ね刷りができ、カラフルかつデザイン性の高いオリジナルグッズを制作できます。
使用するインクを変えると幅広い商品に印刷できるため、紙製品の他にバッグなどの生地やCDなど表面がツルツルしたものへの印刷も可能です。
パッド印刷は専用の版(凸版)を作成し、インクを付けた後にシリコンゴム製のパッドへ転写してから印刷する方法です。
やわらかいシリコンゴムの表面にデザインを一度転写することで、凸版のままでは印刷できないような曲線部分にもキレイに印刷できます。
使用するパッドも印刷物に合わせて大小さまざまなサイズ・形状があり、例えばボールペン・シャーペンなど曲線かつ面積の小さな部分への印刷も得意です。
素押しは型押し・エンボス加工とも呼ばれる方法です。
金板で型を作成し、印刷したい部分に熱と圧力を加えて凹凸を作ります。
箔押しは素押しと同様の手法で凹凸を作ると同時に、箔を熱転写する方法で、メタリックかつ高級感のある仕上がりとなります。
平らで熱圧着ができるものに使用できるため紙や革製品の他、木材への加工も可能です。
インクジェット印刷は、印刷機に取り込まれたデータをもとにインクを表面に吹き付けて印刷する方法です。
そのため版を作成する必要はなく、グラデーション印刷もできます。(オンデマンド印刷で使用される印刷機の一部はインクジェット印刷を採用しています)
家庭用プリンターでは紙やCDラベルの印刷程度ですが、業務用の印刷機ではペンやプラスチック製の雑貨、金属など多種多様なグッズに印刷可能です。
フィルムシートに絵柄を印刷し、熱と圧力で商品に転写させる方法です。
版を作成する必要がなく、平らなフィルムシートに先に印刷するため幅広いデザインに対応できます。
バッグやポーチ、靴など布製品の印刷に利用されることが多い印刷方法です。
昇華転写も版を作成せず、専用の熱転写紙へあらかじめ絵柄や文字を印刷し、熱と圧力で転写します。
熱転写はフィルムごと圧着して貼り付けますが、昇華転写はデザインのみを浸透させるため、商品の質感を損なわないメリットがあります。
マグカップなど陶器はもちろん、ポリエステル繊維の布にも印刷できるため、オリジナルマグカップやタオルを制作したいときに最適です。
回転シルク印刷は、シルクスクリーンと同じ原理で円筒状の商品に印刷する方法です。
シルクスクリーンと同じく1色につき1枚の版を作成するため、単色ロゴなど、はっきりとした文字・絵柄を印刷することができます。(複数枚の版で重ね刷りも可能です)
本体を回転させながらインクを刷り込む方法で、プラスチックや金属への印刷もできることから、タンブラーや水筒・ボトルへの印刷に活用されます。
上の印刷方法とも関連しますが、パソコン上でキレイにできたと思ったイラストでも、仕上がったものを見たら思っていたのと違う色合いになっていた、ということがあります。
この原因の1つは、モニターの色と印刷物の色が異なるためです。
モニターの製品ごとの差だけではなく、そもそもモニターの色は「RGB」、印刷物は「CMYK」と色の再現方法が違うことが関係しています。
RGB(モニター) | 光の三原色と呼ばれるRed(赤)・Green(緑)・Blue(青)の3色を組み合わせて色を作る。 |
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CMYK(印刷) | 色料の三原色と呼ばれるCyan(シアン)・Magenta(マゼンタ)・Yellow(イエロー)・黒(K)の4色を組み合わせる。 |
オリジナルグッズを販売・配布する際に知っておきたい法律が「著作権・肖像権」と「景品表示法」です。
「著作権・肖像権」とは、誰かが作ったデザインや誰かの写真を無断で使用してはいけないというものです。
この権利を侵害してしまうと、違法行為として罰せられます。(権利を有する相手が企業ではなく個人であっても同様です)
インターネット上には無料で使用できる「フリー素材」もありますが、商業利用は不可など条件付きの場合も多いため、事前に必ず規約を確認しましょう。
もう一方の「景品表示法」とは、商品を売るための過大なサービスや広告を禁止している法律です。
販促グッズが販売したい商品の価格に対して高額すぎる場合は、景品表示法違反にあたる場合があります。
また、商品のメリットばかりを強調しすぎる「誇大広告」も、景品表示法違反として罰則対象です。
景品表示法について、具体的にどのようなケースが違反になるのかは、消費者庁のページを参考にしてみてください。
(参考:消費者庁「インターネット上の広告表示」https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/representation_regulation/internet/)
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